段葛の入口から、若宮大路を海岸方向に歩くと、横須賀線のガードの手前左手に昭和レトロな一角が。あの「鎌倉野菜」ブランドの発信地でもある”レンバイ”こと、鎌倉市農協連即売所はここにある。そのすぐ並びにある小さなやきとり屋「秀吉」もまた、レンバイと同じ空気感や味わいがある店だ。
ずらりとならんだ串や焼き物、お酒のお品書き。その上には鶴岡八幡宮で開催される流鏑馬の的中板が、まるで一揃いのセットであるかのように飾られている。
ゆっくりメニューを見渡す前に、まずビールを一口飲みたい。厨房内のホワイトボードに書かれた一番上の、砂肝キムチを一緒に頼む。
完全に好みの問題ではあるけれど、こういうお店ではジョッキの生ビールよりも、瓶ビールを小さいコップに注いで飲みたくなる。
冷やっこも頼んだ。奥ではおやじさんが、私のやきとりをていねいに焼いてくれている。
焼きたてのハツとレバー。レバーは決して焼きすぎておらず、ねっとりとした最高の具合。ハツは噛むと肉汁がはじけるようなジューシーさと歯ごたえ。備長炭の火でじっくり焼いた、香りと旨み。
やきとりの合間には、キャベツ、みそはんぺん串など。
今夜の”トリ”は、ホワイトボードの本日のメニューから、白レバー串をいただく。
店内は広くないが、観光客の多いキラキラした鎌倉の街の中で、しっぽり飲むにはこれ以上ない空間。こういう席に出入りできる大人になりたいと、たぶん思っていたと思う。
店の外にも席がある。常連のお客さんたちがさっきまで楽しそうに話をしながら飲んで、食べていて、帰っていった。
文と写真:地域魅力 M
店舗情報
店舗名 | 鎌倉やきとり秀吉 |
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住所 | 鎌倉市小町1-13-10 |
営業時間 | 11時00分~22時00分(持ち帰り) 店内: 平日15時00分~22時30分日曜日・祝日12時00分~22時30分 |
URL | https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/shoukou/omise2006/data/0341.html |
電話 | 0467-24-1616 |
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