奄美料理と湘南暮らしが“元気の秘訣”【とうとがなし奄美】
毎週土曜日の夜、奄美の郷土料理を食べられる専門店「とうとがなし奄美」が、藤沢のコワーキングスペースにオープンしました。
藤沢駅南口徒歩3分の場所にあるコワーキングスペース「NEKTON FUJISAWA」。連日、湘南に住むフリーランサーや個人事業主などの方々が、仕事やミーティングに利用しています。
こちらの「NEKTON FUJISAWA」はキッチンを完備しており、曜日替わりでシェフや愛好家が料理を提供する「チャレンジキッチン」が評判です。
今回はその中で、この11月から土曜日の夜に営業を始めた「とうとがなし奄美」にお邪魔し、店主の石毛千晴さんにお話を聞きました。
東京出身の石毛さん。都内で仕事をしていた頃、リフレッシュのつもりで訪れた鹿児島県・奄美大島で、土地の人や文化、海の美しさにすっかり魅せられてしまいました。
その中でも特に“ハマって”しまったのが、奄美料理。黒糖や味噌などを使った、やさしい甘さが特徴の郷土料理です。
「おいしくて、食べると元気になれる! 自分でも作れるようになりたい!」と一念発起。2016年の春、奄美に移住し、1年間現地の奄美看護福祉専門学校調理師学科で郷土料理を学びました。
その後、東京に戻り「いつか奄美料理のお店を出したい」とぼんやり考えながら、会社勤めを再開。しばらくして、神奈川県・大磯町にある「大磯農園」の存在を知りました。
「奄美では学校裏に畑があって、そこで野菜づくりをしていたんです。自分で作った野菜を食べるのっていいなあ、と思って」大磯農園に参加し、野菜づくりを始めます。
2018年8月、思い切って東京から湘南発祥の地・大磯に移住しました。
「奄美もそうでしたが、海辺はいいですね。適度に田舎で、ゆったり暮らせます」
東海道線での通勤。たまたま藤沢で途中下車した時、NEKTON FUJISAWAの「チャレンジキッチン」を知った石毛さん。湘南の人にも奄美料理を味わってもらいたいと、会社の休日を利用し「とうとがなし奄美」を開店しました。
毎週土曜日の夜、鶏飯や油そうめんといった奄美の郷土料理を提供しています。スープに使う鶏や調味料など、できるだけ奄美から取り寄せているそう。
屋号の『とうとがなし』は奄美の方言で“ありがとうございます”という意味。
「郷土料理を通して、奄美の文化を知ってほしい。奄美に足を運んでもらうきっかけにもなれば」(石毛さん)
現在、平日は東京で会社勤め、土曜日は藤沢で「とうとがなし奄美」を運営、日曜日は大磯の畑で野菜作り……と、大忙しの“トリプルワーク”。
「湘南に引っ越してきてから、時間の使い方を工夫するようになりましたね。オン・オフのスイッチがうまく切り替えられるようになったんです。毎日充実していて、すごく楽しい! こんなに楽しくっていいのかしら、っていうくらい(笑)」と明るく語る石毛さん。
いきいきとした日々を送れる“元気の秘訣”は、奄美料理と、湘南での暮らしにあるのかもしれませんね!
地域魅力 みっちっち(藤沢在住)